まつげエクステの技術はどんどん進化しています。最近では「エアリーラッシュ(エアリーボリュームラッシュ、3Dエアリーボリュームラッシュ)」を付ける人も増えていますね。でもこのエアリーラッシュ、従来のマツエク(シングルラッシュ)とは、どのような点が違うのでしょうか?
今回はエアリーボリュームラッシュの特徴やメリット・デメリット、失敗しないためのコツ等を解説していきます。
目次
エアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュとは
エアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュとは、自まつ毛1本に対して複数本(2本~5本程度)の束状エクステを扇のように付けていく、新しいまつ毛エクステ(並びにマツエク技術)のことです。
その基本構造や技術はロシア等の海外で発祥したとされ、日本には2014年頃に導入されました。
マツエクしてきた
初エアリーボリュームラッシュ!
慣れてくると、もっと長く、もっと濃くしたいと思っちゃうよね…#本当はインスタに載せたい#けどやり方がよく分からない#マツエク pic.twitter.com/8EgS7FO3ih— みたもらけ@ゆかりんBDイベ両日 (@mmyusuzu1753) 2018年4月27日
従来のまつげエクステとの違いは?
従来のマツエクとエアリーラッシュには、どのような違いがあるのでしょうか。
マツエク1本が細い
従来のマツエクである「シングルラッシュ」の場合、太さの種類は基本的に「0.1mm~0.28mm」までの8段階となっています。ナチュラルに仕上げたい場合、最も太い場所には自まつ毛の太さに近い「0.12mm~0.18mm前後」、よりボリューミーなデザインにする場合には「0.2mm以上」を選ぶのが一般的です。
これに対し、エアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュは1本あたりの太さが「0.05mm~0.07mm」となっています。シングルラッシュで一番細く「とても細い自まつ毛くらい」とされる0.1mmの、更に半分程度という「極細」の作りなんです。
ふんわり軽く柔らかい
従来のシングルラッシュに比べて「極細」とも言える細さのエアリーボリュームラッシュは、羽のように軽く柔らかいのが特徴です。1本1本の毛質が柔らかなので、2本~3本を束にしてもその柔軟性があまり失われません。
自まつ毛にたくさん付けられる!
従来のシングルラッシュの場合だと、「マツエク本数を増やしたいから!」と思っても、無理にまつげ1本に複数本のマツエクを付けるのはNGとされてきました。自まつ毛1本にエクステ重量がかかりすぎて、マツエクが取れるのが早くなってしまったり、自まつ毛に負担をかけて「自まつ毛が抜ける」といったトラブルを生んでしまうからです。
でも極細で軽いエアリーボリュームラッシュなら、一本の自まつ毛に複数本のマツエクを付けられます。例えば従来のシングルラッシュで「0.15mm」のマツエクを使っていた人の場合、エアリーボリュームラッシュであれば「0.05mm」を3本付けても重さは同じです。自まつ毛1本に対し、3本のエクステの束を載せても大丈夫…というわけですね。
エアリーラッシュ・ボリュームラッシュを使うメリットは?
1本1本が軽く柔らかなエアリーボリュームラッシュ。この新しいマツエクを選ぶ女性は、年々増えていると言われています。その魅力はどんなところにあるのでしょうか。
カンタンに目力アップ!
一般的なマツエクの場合、両目に100本程度は「ナチュラルなアイラインを引いた程度」といった印象。しっかりマスカラを塗ったような眼力のある目を作るなら140本~160本、つけまつげのようなボリューム感を求めるなら両目170本~200本といった本数が必要になります。
でも「もっと本数を増やしたい!」と本数を指定しても、マツエクサロンで「これ以上はボリュームアップできない」と言われてしまった人もいることでしょう。特に自まつ毛が少ない人の場合、マツエクを付けられるまつげが限られているので、なかなかたくさん本数を付けられないんです。
でもエアリーラッシュ・ボリュームラッシュの場合、自まつ毛100本に対して3本ずつの束エクステをつければ、300本のマツエクが付いていることになります。「今までのマツエクではボリュームに不満があった」という人でも、カンタンに目力アップができるわけですね。
マツエクがチクチクしにくい
「マツエクを付けると、目の回りがチクチクする」…こんなことってありませんか?従来のマツエクの場合、特に太さのあるものは毛のコシが強く、エクステが目の周辺に触れるとチクチクしてしまうケースも見られました。
でも一本一本が極細であるエアリーラッシュならば、感触はとても柔らか。束にしても羽のようにソフトなタッチなので、「チクチクしにくい」「違和感が無い」と感じる人が多いです。
マツエクのモチが良い
エアリーラッシュでは、束にした極細のエクステを自まつ毛に絡めるようにして装着していきます。従来のマツエクに比べて接着範囲が広くなるため、グルー(接着剤)の力がしっかりと働くことに。そのため、マツエクのモチが比較的長くなると言われています。
マツエクが絡まりにくい
お風呂上がりや顔を洗った後等で、「タオルがマツエクにひっかかる」と感じたことはありませんか?また枕カバーやシーツ等が触れた時にエクステがひっかかって取れた…という人も多いようです。従来のマツエクの場合、太くてしっかりとした毛質のエクステは特に繊維にひっかかりのがネックでした。
完全に取れてしまわなくても、マツエクが折れたり歪んだりして、せっかくのデザインが台無し…なんてことも多かったんですね。
しなやかで軽い「エアリーボリュームラッシュ」なら、このような「ひっかかり」が少なくなります。普段の生活の中でマツエクがひっかかる・絡まるのを防ぎやすいことから、キレイな状態を長くキープしやすいんです。
●自まつ毛が増えたようなナチュラルな仕上がり
一般的なシングルラッシュの場合、しっかりメイクにも負けないようなボリューム感を出すにはマツエクは0.2mmくらいのものを選ぶのが一般的。ただ0.2mm以上のマツエクはすっぴんになった時にはやや太過ぎで、「すっぴんにつけまつげを付けている」といった雰囲気になってしまうこともあります。
でも「エアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュ」の場合、エクステの一本一本の太さは0.05mm~0.07mm程度。「ちょっと細めの自まつ毛」といったくらいの太さなので、仕上がりが比較的ナチュラルに見えます。フサフサとした眼力・ボリューム感がありつつ、つけまつげとは違う自然なまつげを演出することができるんです。
エアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュのデメリットは?
様々な魅力があるエアリーボリュームラッシュ。でもメリットだけでなく、デメリットが有ることも知っておくことが大切です。
施術の時間がかかる
エアリーラッシュ・SDエアリーボリュームラッシュを付けるには、取扱いの難しい極細エクステを束にしながら付けていくという高い技術と手間が必要になります。つまり従来のマツエクに比べて、同じ本数でも施術に時間がかかるのです。
従来の「シングルラッシュ」の場合、60分で付けられる本数は平均100本前後。しかし同じ60分でエアリーラッシュ100束を付けられるアイリストはほぼ居ないでしょう。施術時間だけでも、100束(300本)で90分~120分以上は見ておいた方が無難です。
また初めてのエアリーラッシュの際にはデザインの相談・確認等も丁寧に行うので、カウンセリング等も含めて2時間半~3時間弱が必要となることもあります。
料金が平均的に高い
「エアリーボリュームラッシュ」をキレイに付けるには、かなり高度な技術が必要になります。アイリストなら誰もがボリュームラッシュを付けられるというわけではなく、トップアイリストだけが3Dボリュームラッシュ対応ができる…といった店舗もあるんです。
更に上記でご紹介したように、エアリーボリュームラッシュは手間がかかるので、腕の良いアイリストに長時間作業してもらうことになります。つまり「技術料と時間」という2つの意味で、料金が高くなりがちなんですね。
従来のシングルラッシュ(セーブル等)であれば「90分・120分つけ放題!」といったリーズナブルな料金サービスを行う店舗も珍しくありません。しかしエアリーボリュームラッシュの場合は、つけ放題といったサービスはほぼ期待できません。
3Dエアリーボリュームラッシュの料金の平均相場は、100束(300本)で8,000円~10,000円、120束(360本)で10,000円~12,000円となっています。割引クーポン等を使用しても、100束で最低6,000円前後はかかると考えておいた方が良いでしょう。
●デザインのバランスが予測しにくい
従来のまつげエクステとエアリーボリュームラッシュでは、見た目の仕上がりがかなり変わります。ただ「自まつ毛に複数本を付けるから」といって、見た目のボリューム感が単純に2倍・3倍になるというわけではありません。
「今のデザインと同じくらい」「今のシングルラッシュよりもボリュームを出したい」と思った時に、初めての人は束数(本数)や長さの判断が付けにくいんです。
●良い技術を持った店舗が少ない
最大の難点は、この「良い店舗やアイリストが少ない」という問題ではないでしょうか。従来のマツエク(シングルラッシュ)は2000年頃に韓国で発祥し、2003年には日本にその技術が導入されました。15年以上の歴史の中で多くの専門講座等が作られるようになり、日本でも多くのアイリストやマツエクサロンが誕生するようになったのです。
ところがエアリーボリュームラッシュは、日本への導入が2014年~2015年頃というかなり新しいマツエク技術です。そのため「そもそも上手に教えられる講師が少ない」という状態が続きました。2017年~2018年に入って、ようやくエアリーボリュームラッシュ対応を初めたという店舗も珍しくありません。つまり、店舗側もエアリーラッシュに慣れていないんですね。
更に先程述べたとおり、エアリーボリュームラッシュは従来のシングルラッシュよりも高度な技術と知識を必要とします。かなり良い腕を持ったアイリストでないと「見た目にも美しく負担の少ない仕上がり」を提供しにくいのです。軽くてソフトなことが魅力の3Dボリュームラッシュですが、適切な付け方ではなかったり、付けるまつ毛を間違えれば、自まつ毛への大きな負担となってしまうこともあります。
エアリーボリュームラッシュで失敗しない3つのコツ
ではエアリーラッシュ・エアリーボリュームラッシュに挑戦して失敗しないためには、どうしたら良いのでしょうか?
1.「激安系」のお店は避ける
マツエクサロン選びのコツとして、エアリーボリュームラッシュの場合は「価格だけ」で決めないことを強くおすすめします。また料金チェックの際には、エアリーラッシュの施術料金だけでなく、セーブル・ミンク等のシングルラッシュの料金もチェックしてみてください。
シングルラッシュが超激安、ほとんどのコースは付け放題…といった「安さばかりが売り」のお店の場合、事前のカウンセリングやアフターサービス等がほとんど行われないことも珍しくありません。またアイリストさんが若い新人さんばかり…といった店舗も見られます。しっかりとした技術を持ったアイリストが在籍するサロンを選びましょう。
2.迷った時には「本数・時間多め」で予約を
エアリーボリュームラッシュは時間や本数の感覚が把握しにくいので、予約を取る時に「どのコースを選べばいいかわからない」と悩んでしまう人も多いはず。ボリュームラッシュは従来のマツエクよりおおまかに1.5倍くらいは時間がかかるので、「どっちにしよう?」と悩んだら、本数や時間が多めの方でひとまず予約を取るのも手です。
予約の際に「カウンセリングでもう一度本数の相談をしたい」とお願いをしてみても良いでしょう。本数や時間について柔軟に対応してくれるサロンかどうか、事前に問い合わせをしておくと安心です。
3.「なりたいイメージ」の写真は必要!
エアリーボリュームラッシュを初めてマツエクサロンで付けてもらう時には、必ず「なりたいイメージ」の写真を用意しておきましょう。従来のマツエクとは仕上がりイメージがかなり変わってくるので、曖昧な言葉だけでアイリストさんに指定をするのは危険。
「思っていたよりも派手すぎた」「考えていたより地味だった」等、不満な結果になる可能性が高くなります。また「職場が厳しいので、派手すぎるのは困る!」といったNG指定がある場合には、その点もキチンと伝えておいた方が安心です。
おわりに
エラリーラッシュ(エアリーボリュームラッシュ)の特徴やメリット・デメリットはいかがだったでしょうか?注意点等もしっかり知ってうまく使いこなせば、フワフワでボリューム感のある素敵なまつげが手に入れられますよ。「シングルラッシュじゃ物足りない!」という方は、ぜひ挑戦してみましょう。