今やすっかり定番の基礎化粧品となった「まつげ美容液」。「まつげを長くしたい」「フサフサの自まつげを作りたい」という人には欠かせないアイテムですよね。でも「まつげ美容液の仕組みがよくわからない」「種類が色々ありすぎて、どれを選べば良いのかわからない」と、まだまつげ美容液に挑戦できていない人も多いのではないでしょうか?
まつげ美容液をうまく使えば、すっぴん時やメイクの仕上がりが変わるのはもちろん、まつげエクステのモチ等も変わってくるんですよ。ここではまつげ美容液の仕組みや美容液の選び方、上手な塗り方のコツ等、まつげ美容液に関する様々な情報を紹介していきます。上手にまつげ美容液を使いこなして、魅力的なまつげを作っていきましょう!
目次
どうしてまつげに良いの?まつげ美容液の仕組み
まつげ美容液について「どうしてまつげが長くなったり、コシが出たりするんだろう」と不思議に思う人も多いはず。これにはまつげの「毛周期(ヘアサイクル)」が関連しています。私達のまつげは以下の4つのサイクルを経て、古いまつ毛と新しいまつげが入れ替わっているのです。
まつげの毛周期
- 成長初期(育毛期):まぶたの皮膚の中から新しいまつ毛が生えだしている期間
- 成長期:まつげがグングンと伸びていく期間
- 退行期(衰退期):まつげの成長が止まった期間
- 休止期:まつげが抜けて毛穴が休みの状態となり、次のまつげを生やすために準備をしている期間
このうち「成長期」にあたる期間は個人差はあるものの、平均40日程度。1日平均0.1~0.18mm程度といったスピードでまつげは成長していきます。
でも成長期にまつげに栄養が行き渡らなかったり、まつげが乾燥した状態になると、せっかくの成長期でもまつげがきちんと伸び切らないことも。長さやコシが出ないうちに「退行期」に入ってしまい、結果として「短いまつげ」「途中で切れたまつげ」等が生まれやすくなってしまうんですね。また栄養不足の弱く細いまつげは、退行期・衰退期へと移行しやすいとも言われています。
この成長期のまつげの育成をサポートしてくれる存在が「まつげ美容液」というわけです。まつげの育成に必要な栄養素をまつげに与えたり、健全な生育を阻害する「まつげの乾燥」を保湿成分で防いでいけば、成長期のまつげが太く長く育つ支えとなってくれます。
また近年ではまつげの根元である「毛母細胞」に栄養や刺激を与えて太く丈夫なまつげが育ちやすい環境づくりを行ったり、血行を改善して毛周期のサイクルを安定させ、成長期の状態を長く保つことが期待できるまつげ美容液も登場するようになりました。
まつげ美容液でケアをした方が良い人とは?
「まつげ美容液」は以下のような人に向いた製品です。
- 自まつげの短さが気になっている人
- ビューラー等で持ち上げてもまつげのカールがキープできない人(まつげにコシが無い人)
- まつげの細さが気になっている人
- まつげがマバラな状態になっている人(まつげの抜けの多さが気になっている人)
- まつげのパサパサ感(ツヤの無さ)が気になっている人
- ビューラー・マスカラ等で頻繁にアイメイクを行う人
- まつげエクステをしている人/これからマツエクを行う予定がある人
このうち「まつげエクステ」をしている人・これからする予定がある人がまつげ美容液でケアをした方が良い点について、「意外」と思われる人も多いかもしれません。「エクステで長さやボリューム感を出すのだから、自まつげのケアは要らないのでは?」と思いそうですよね。
しかし「まつげエクステ」は自まつげに対して1本1本人工毛を装着していくスタイルであるため、土台である「自まつげ」の丈夫さ・強さ・長さ等がデザインとエクステのモチにも大きな影響を及ぼします。強く丈夫な自まつげがあれば、ロング感・ボリューム感・カール感のあるエクステでもしっかり装着できるため、自分の好みのエクステデザインを行いやすくなるのです。またマツエク装着後にもきちんと美容液でケアを行ってゆけば、まつげが休止期へと入る期間を遅らせる効果も期待できるため、エクステのモチを長くすることにも繋がります。
まつげ美容液の選び方
「まつ育」のブームが訪れたことから、現在の日本では200種類以上ものまつげ美容液が購入できるようになっています。様々な種類がある分、どれを選んだら良いのか迷ってしまいますよね。ここでは成分・形状・テクスチャー等、目的や使い方に沿ったまつげ美容液選びのポイントをご紹介していきます。
成分で選ぶ
まつげ美容液の成分は、製品裏面の成分表示の他、公式サイトの製品情報等でも確認できます。気になる製品を見つけたら、まずは成分をチェックしてみましょう。
まつげにハリ・コシを与える成分
今生えているまつげの成長をサポートし、強くしなやかなまつげを作るための成分です。
海藻エキス・褐藻エキス:ミネラルやフコイダンが豊富な海藻エキスは、まつげ等の体毛を強くコシのある状態に導いてくれます。
酢酸トコフェロール:ビタミンEの一種で、まつげの生成を阻害すると言われる過酸化脂質の発生を防ぎます。
パンテノール:保湿効果が高いだけでなく、毛母細胞の増殖を活性化させ、傷んだまつげの補修を行う成分です。
EGF・FGF・IGF(上皮細胞増殖因子・線維芽細胞増殖因子・インスリン様成長因子):細胞の増殖を促進させる因子で、毛母細胞や毛穴の肌細胞等に働きかけてターンオーバーの正常化を促します。
サリチル酸シランジオール:まつげを強くしなやかな状態に保ちます。
如水分解シルク:傷んだまつげをコートしてツヤを与えます。
水溶性ケラチン:まつげの開いたキューティクルに入り込んで補修します。
保湿作用のある成分
成長期・退行期にあるまつげの乾燥を防ぎ、状態を良好に維持します。マツエク等のモチをよくするためにも、保湿を行うことは大切です。
ヒアルロン酸:たった1gで6リットル以上もの水分を保持できる強力な保水成分です。また皮膚の毛細血管の血行を改善させる作用もあるとされています。
アロエベラエキス:アロエの葉を乾燥させ抽出したエキスです。水分を多量に保持できるムコ多糖が豊富で、まつげの乾燥を防ぎます。またコラーゲンの生成をサポートする他、抗炎症作用もあるとされており、まつげの根本の皮膚を丈夫に保つ作用も期待できます。
コラーゲン:人体の皮膚を構成する主成分のひとつであり、肌やまつげとの馴染みが良いのが魅力です。前述したヒアルロン酸と組み合わせることでより高い保湿効果が生まれるとも言われています。
プロビタミンB5:まつげへの浸透率が良く、保湿をしながらまつげの補修も行ってくれる成分です。
セイヨウナシエキス:まつげだけでなくまつげの根元の皮膚部分の保湿も行い、目元を若々しく保ちます。
血行促進をさせる成分
まつげの根元部分の皮膚の血行を改善し、現在成長期のまつげの育毛を促進させたり、これから生えてくるまつげの働きが活発になるようにサポートします。
①オタネニンジン根エキス(朝鮮人参エキス):血行を促進させて毛母細胞の働きを活発にさせる他、抗酸化作用・抗菌作用でまつげの生える毛穴の状態を良好に保つ効果も持っています。
①シルクアミノ酸:血行促進効果の他、コラーゲン生成をサポートする働きも持っています。
発毛をサポートする成分
まつげを生やす根本の部分である毛母細胞に働きかけ、育毛・発毛を促します。
ビオチノイルトリペプチド-1:角化細胞である「ケラチノサイト」を活性化させる働きをもつため、育毛作用が期待できます。
オクタペプチド-2(プロヘアリンβ4):毛母細胞を生み出す元となる細胞「毛包幹細胞」が作られる場所「バルジ」を活性化させる作用があります。
アセチルデカペプチド:皮膚の中でまつげ等の毛を作っている「毛包」に働きかける成長因子です。
プロスタグランジン(ビマトプロスト・プロステノールアミド等):人体の中でホルモンに似た働きをする物質で、元々は緑内障の治療等のために薬剤として使われてきた成分です。発毛を促す作用があることから睫毛貧毛症等のために医療用として用いられるようになり、近年では海外製品のまつげ美容液(まつげ育毛剤)に配合されることも増えています。色素沈着・ドライアイ等の副作用が起こる可能性もあるため、使用には注意が必要です。
デクロロジヒドロキシジフオロエチルクロプロスタノールアミド:ビマトプロスト(プロスタグランジン)と同等の効果があるとされている成分です。プロスタグランジンと同じく、色素沈着等の副作用がある点が指摘されています。
イソプロピルクロプロステネート:こちらもプロスタグランジンの合成類似体です。細胞の再生を促進させるため育毛作用がありますが、色素沈着・眼圧低下といった副作用がある点が問題視されています。
形状で選ぶ
まつげ美容液の塗布方法は製品によって様々です。現在では特定のアプリケーターを使ったり、指で直接塗布するスタイルの美容液も登場しています。とは言え、大きく分ければ「マスカラタイプ」「筆タイプ」「チップタイプ」の3種類に分類することができるでしょう。自分に合った形状の製品を選ぶと、まつ育ケアがしやすくなります。
マスカラタイプ
先端部がマスカラのブラシ(もしくはコーム)のようになっているタイプです。メイク感覚で塗ることができるため、アイメイク経験者からは「塗りやすい」「塗るのに違和感が無い」という評価を得ています。サッとひと塗りで液を塗布できるので、短時間でまつ育ケアを終わらせられるのも魅力です。
ただしブラシの形によっては目頭・目尻等の細かい部分に塗りづらく、またまつげの根本部分・下睫毛等への液付着をさせにくい点は難点と言えるでしょう。「今生えているまつげ」の健康維持を主目的とするならばマスカラタイプは便利ですが、「これから生えてくるまつげ」のケアもしたい場合にはやや不適格かもしれません。
またまつげとの接触が多い分、雑菌が繁殖しやすいという点も指摘されています。使用前には必ずきちんと洗顔を行い、まつげに雑菌等が付着していない状態で使用した方が無難です。
筆タイプ(筆ペンタイプ)
筆タイプのアイライナーのように、先端が細い筆状になったタイプです。ごく細い筆の形になっているため目頭・目尻・まつげのキワといった細かい部分にも美容液を丁寧に塗りやすく「気になる部分のケアがしやすい」という評価を得ています。
ただしアイメイクに慣れない人からは「付けすぎてしまった」「塗るのに時間がかかる」といった口コミも見られているため、ケアに慣れるまでにはやや技術力が必要となる点が難点と言えるかもしれません。
筆タイプには容器から直接筆を引き抜くタイプと、ノック式タイプ(筆ペンタイプ)があります。ノック式タイプは必要量だけが筆に出てくることから付けすぎの心配が少なく、雑菌繁殖もしにくい点で高評価を得ています。「付ける量を調節するのが面倒」「どうしても液垂れさせてしまう」という人は、片手でも気軽に使える筆ペンタイプがおすすめです。
チップタイプ
アイカラーのチップのように、スポンジ・シリコン等のチップが先端に付いているタイプです。細い形状のチップであれば目尻・目頭・まつげ根本等の細かい部分にも比較的塗りやすく、またチップを横向きに使うことでまつげ全体にもラクに塗布を行うことができます。
「マスカラタイプでは根本にうまく塗れなかった」という人、また「筆タイプはちょっと塗るのが難しかった」という場合には、チップタイプを選んでみると良いでしょう。なおチップタイプはメーカーによってチップの形状・材質等に大きな違いが見られるため、事前に口コミなどをチェックするか、テスター等で確認をしておくことをおすすめします。
テクスチャーで選ぶ
リキッドタイプ(サラサラタイプ)
美容液の粘度が低く、水のようにサラッとしたタイプです。容器を降った時に「中身が動いている」という感覚があったら、リキッド状である可能性が高いですね。
リキッドタイプはまつげとの馴染みが良く、使用後に短時間で乾いてベタつかないのが魅力です。朝のまつげケアを行った後にも、比較的短い時間でアイメイクに取り掛かることができます。「まつげに何かを塗っている」という違和感も少ないので、普段マスカラ等を使わない人でも比較的使いやすいのではないでしょうか。
ただしノックタイプ(筆ペン式)等では無い場合、「容器からブラシを出す時にこぼした」「液タレをさせてしまった」といった失敗をしている人も居るようです。使用時には容器を傾かせないように注意し、ブラシの毛先はよくしごくようにしましょう。
ジェルタイプ
美容液の粘度がやや高く、トロリとしたテクスチャーのタイプです。ジェルという基材自体にも保水力があり、水分キープができる時間が長めなので、特に保湿効果をしっかり求めたい人に向いています。またマスカラのように「ここまで塗った」という感覚が得やすいので、塗りすぎを防止しやすいのも魅力です。
反面、粘度が非常に高いタイプのジェルだとまつげと馴染むまでに時間がかかる場合があります。乾くまでの間にはアイライナーやマスカラといったアイメイクができないため、粘度によっては朝のまつげケアに向いていないものもあるかもしれません。ウォータリージェル等の水分量の多いジェルタイプであれば比較的馴染み・乾きが早いので、テスター等で粘度をチェックしておくと良いでしょう。
根本に塗れるかどうかをチェック
まつげ美容液には、「まつげのみ」のコートを目的としたものと「まつげの根本部分とまつげ全体」への塗布ができるものがあります。
「今、生えているまつげを補修したい」ということであれば、「まつげのみ」に塗れるタイプでも良いでしょう。しかしこれから生えてくるまつげを元気に育てたい、まつげを増やしていきたいということであれば、「根本」に塗れるタイプであるかどうかは重要です。筆タイプの場合には「根本OK」である可能性が高いですが、必ずパッケージ裏面の使用説明書で「根本塗りがOKかどうか」を確認しておきましょう。
まつげエクステをしたまま塗れるかをチェック
まつげ美容液の成分の中には、まつげエクステのグルー(接着剤)がゆるみやすくなったり、グルー成分の揮発を促してしまうものもあります。まつげエクステの装着後に美容液を塗る場合には、必ず購入・使用前に「マツエクでの使用が可能かどうか」を確認するようにしましょう。
現在ではマツエク専用のまつげ美容液も登場していますから、不安な場合には専用の美容液を使うのも手。またマツエクを装着したまつげエクステサロンで取り扱っている製品であれば、グルーとの相性も良く安心して使用できます。
価格・コスパで選ぶ
現在のまつげ美容液の価格帯は、1,000円以下のプチプライスのものから20,000円~30,000円台の高額なまつげ育毛剤等、非常に幅広い状態になっています。「効果を早く出したい!」と思うと、ついつい有効成分がタップリと入っている高額な製品を選びたくなってしまいますよね。
でもまつげ美容液によるまつげケアは、長期的に行うことが基本です。前述のとおりまつげ美容液による育生は「成長期のまつげに栄養を与える」というものであり、まつげを物理的に引き伸ばすようなものではありません。ハリやコシといった「現在のまつげ」に対する作用であれば一週間程度の使用で効果を実感する人もいますが、まつげの長さ・太さといった効果の実感までには1ヶ月~2ヶ月程度かかるのが平均的となっています。
またまつげがキレイに伸びてフサフサになっても、一定の毛周期が訪れればそのまつげは生え変わります。毛周期のスピードには個人差もありますが、60日~100日といった間隔で少しずつ生え変わりが進むわけです。「長く太いまつげを維持したい!」と思ったら、まつげケアをきちんと継続していくことが重要になってくるんですね。これからの毎日のケアに「まつげ美容液」を加えるには、無理の無い価格設定の美容液を選ぶことも大切です。美容にかけられるコストと相談をしながら製品をセレクトしましょう。
まつげ美容液の効果的な塗り方は?
1日2回の塗布が基本
製品によって使用頻度は異なりますが、まつげ美容液は原則として1日2回・朝晩の使用が理想的とされています。
朝にまつげ美容液を塗っておけば、外気による乾燥等を防いでまつげへのダメージも軽減。また夜寝る前にまつげ美容液を塗ることで、成長ホルモン分泌が活発となる深夜の「まつげが伸びる時間」の育毛をサポートすることにも繋がります。
使用前には必ず洗顔を!
まつげに雑菌等が付着していたり、メイクが残った状態のままだと、せっかく美容液を塗っても成分がきちんと浸透せず、効果が半減してしまう可能性があります。使用前には必ずクレンジング・洗顔を行い、スッピンの状態で美容液を塗るようにしましょう。
洗顔後は水分をきちんと取っておく
洗顔後にまつげに水分がたっぷりと残ったままだと、美容液の栄養成分の浸透度が落ちてしまいます。ゴシゴシとこするのはNGですが、タオルできちんと目元の水分も吸い取り、それから美容液ケアに取り掛かるようにしましょう。
「肌ケア」の前に「まつげケア」を
洗顔後に顔用の化粧水や美容クリーム等をすぐに塗布してしまうと、基礎化粧品の油分がまつげをコートしてしまい、せっかくの美容液の栄養成分の浸透が妨げられてしまいます。スキンケアに入る前に、まつげのケアを行っておくのが理想的です。
「洗顔後にすぐにスキンケアをしないと顔が突っ張ってしまう」という場合には、目の周辺に基礎化粧品を塗るのを一旦避けて、目元のケアは「まつげケア後」に行うようにしてみてください。
まつげ美容液の塗り方
ここでは根本にも塗布できるタイプのまつげ美容液について、「マスカラタイプ」「筆タイプ」「チップタイプ」それぞれの上手な塗り方をご紹介していきます。
マスカラタイプの場合
1)目を開けたままでやや伏し目がちな状態をキープし、ブラシを目の中央部にそっと当てます。できるだけ根本に近い部分からブラシを入れて、ゆっくりと左右に軽く振りながら毛先まで塗りましょう。
2)ブラシを縦に持ち、先端部を使って目頭・目尻部分のまつげを塗っていきます。まつげ何本分もに一気に塗ろうとするよりも、1本ずつにそっと塗ることを意識してみるとうまく塗れますよ。
3)再度ブラシを横向きに持ち、下睫毛を上から下に向かって塗っていきます。こちらも目のキワの塗りにくい部分はブラシを縦に使い、左右にジグザグと動かすと良いでしょう。
筆タイプの場合
1)片目をつぶり、つぶった方の手でまぶたを軽く上に引っ張り上げます。
2)目尻から目頭に向かって、根本部分にラインを引くように美容液を塗っていきます。あまり力を入れず、サッと引くようにすると時間をかけずに塗れますよ。「どうしてもラインを引くのが難しい」という場合には、筆の先端を使ってまつげの隙間に軽く美容液を乗せていくようにしてみましょう。
3)まつげ全体にも美容液を塗るタイプの場合には、筆を横にしてまつげ全体にもサッと乗せます。
4)ブラシを縦に持ち、下睫毛のラインを目頭から目尻に向かって引くように美容液を塗っていきます。この場合にもラインを引くのが難しい場合には、「チョンチョン」と美容液を少量ずつ乗せていく方法でもOKです。
チップタイプの場合
1)片目をつぶってチップが縦に当たるように美容液のブラシを持ち、根本にチップの先端が当たるように「縦向き」に塗っていきます。まつげとまつげの隙間を埋めるように意識するとうまく塗れますよ。
2)まつげ全体に当たるようにチップを横向きに持ち、軽く左右に動かしながらまつげ全体に塗っていきます。
3)再度チップを縦向きに持ち、下睫毛の根元の部分から縦に塗ってきます。このときも軽く左右にチップを動かすとまつげ全体に液が行き渡りやすいです。
まつげ美容液を塗る際の注意点
使用前には必ずパッチテスト・テスト使用を!
基礎化粧品・メイクアップ用品でも推奨されている「パッチテスト」ですが、デリケートな目元の場合には絶対に行うべき工程です。目元の皮膚は顔の皮膚の中でも非常に薄く、万一成分が合わなかった場合に重篤な炎症が起こる恐れもあります。初めてまつげ美容液を使う前には必ずパッチテストを行い、成分が肌に合っているかどうか確認しましょう。
パッチテストの方法
1)二の腕の内側にごく少量の美容液を塗り、上から絆創膏・傷パッド等で保護します。
2)24時間以上放置します。敏感肌の人の場合には、48時間以上放置してください。途中で違和感や痒み等を感じた場合には即時に洗い流し、テストを中断します。
3)放置時間を過ぎたら肌の状態をチェック。赤み・痒み・湿疹といった肌トラブルが起きていないかを確認します。何らかの違和感が起きている場合には、成分が肌に合っていない証拠です。残念ですがその製品の使用は控えましょう。
本格使用前のテスト使用
1)洗顔後の目元(いずれか片方)にごく少量の美容液を乗せます。ブラシ先端部を使い、一点のみといったポイント塗りをしてみましょう。
2)12時間程度放置し、かゆみ・目の痛み・目のかすみといった問題が出ないか確認します。なんらかの違和感がある場合には即時に美容液を洗い落とし、製品の使用を控えてください。
「付けすぎ」に注意!
「美容液をたっぷり塗れば、効果が早く出るはず」…こう考えて、メーカーが規定している以上の量をコッテリと塗ったり、何度も繰り返して美容液を塗りつけているケースは珍しくないと言われています。しかしまつげ美容液の「付けすぎ」は、はみだした液が眼球に入り込んだり、液垂れを起こして目元に液が付着するといったトラブルが起こる原因です。
まつげ美容液は目のキワに塗ることを想定した化粧品であるため、少量が目に入り込んで即時的なトラブルが起こるような成分は配合されていません。しかしマスカラやアイライナー等のアイメイク用品と同じで、多量に目に入りこめば充血や傷み、目やに等といった目のトラブルが生まれることも考えられます。また異物の混入が慢性的することで、角膜炎等の目の病気や視力の低下といった重篤なトラブルの原因となる可能性もあるのです。
1回に使用する使用量、1日に塗布する回数、塗り方等については製品の使用説明書をよく確認し、メーカーの推奨する用法・容量を守るようにしましょう。また液垂れを防ぐためには、容器から液を出して塗布する前にチップや筆を軽くしごき、少量ずつを塗るようにすることも大切です。
肌が不安定になる時の使用は避ける
女性の肌はホルモンバランスが乱れると不安定になり、通常であれば問題が出ない化粧品成分でも炎症を起こすことがあります。「生理前になると化粧水がピリピリする」「ファンデーションが乗らなくなる」といった経験は無いでしょうか?スキンケア用の基礎化粧品やメイク用品が合わなくなるのと同じで、まつげの根元に塗る美容液の成分が不安定な「揺れ肌」の刺激となってしまうこともあるのです。
以下のような場合にはまつげ美容液の使用を控え、まつ育をおやすみした方が良いでしょう。
- 生理前後・生理期間中
- 妊娠中・出産後1ヶ月~2ヶ月
- 大人ニキビ・乾燥といった肌荒れが強く出た時
- その他基礎化粧品・メイクアップ用品が合わないと感じた時
おわりに
マスカラ等でアイメイクをするにしても、まつげエクステでボリュームアップをするにしても、大切なのは「自まつげ」の健康さと長さです。「ちょっと最近、まつげが短くなってきてるかも」「なんだかまつげがパサついて、カールがうまく作れなくなってきた」と感じたら、早めにまつげ美容液で「まつげケア」を始めてみましょう。
慣れてしまえば美容液ケアは1日2回、5分もかけずに済ませることができます。毎日のケアをきちんと続けていけば、鏡の中の自分を見て「あれ?まつげ長くなってるかも!」と思う日も近いはずですよ。